スポーツ雪下ろし。
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    2014年12月16日の気持ち

 自分にとって冬の二大スポーツといえば3期目で新興のスノーボードと30期以上になる老舗の雪下ろし。スポーツは老化のバロメーター。それで自分の能力低下を判断し行く末の諦念を育てる。
 

   2014年12月16日10時01分
      自宅下屋にて

 大屋根はスコップ1本で下ろしたが、下屋は雪を下ろしたい場所が一方向だけの為、スノーダンプを使用。ダンプを差し込んでスコップでカットして運んで落とす、それだけの事。転回に腰を使う。
 雪が休みなく降って自宅の屋根には下から見ても結構な量が積もっています。これを無視してスノーボードには行けないので雪下ろしをする事にしました。
 昨夜のうちに、スコップとスノーダンプにはスノーボード用のワックスを塗ってあります。服装はジーンズにセーターを着て古いウインドブレーカー上下にニットキャップとネックウォーマーと長靴で準備完了です。
 今朝は曇りですが放射冷却したように意外に外気温が下がっていました。窓ガラスやサッシのレールが凍っていました。でも、雪下ろしをする時に周りの木の枝からの落雪がないので助かります。
 外から下屋にハシゴをかけて上がり、下屋から大屋根への取付ハシゴの周りを除雪して、ハシゴを上がって雪庇を落として大屋根に取り付きました。
 雪を実際に見てみると雪下ろしにはちょうど良い量です。家の裏がすぐ高い杉林になっているので、落ちてくる雪が杉林を越えられずにうちの家に降ります。だから町内の他の家より積雪は多いのでうちが町内では雪下ろしの一番目でしょう。 
 屋根は切妻ですが、普通より鈍角なのでよく積もるような気がします。それでも切妻の中央と雨どいのある端では高さは違うのですが、積もった雪面はほぼ水平です。自然にならされてしまうのでしょうね。
 屋根の端はスコップの長さ(105cm)以上の積雪がありました。中央は1mを少し切るくらいの積雪です。
 取付ハシゴの周りから雪を下ろしていきます。足場を広げて確保したら、屋根の端から下ろして行くのですが、屋根の上から見て左回りに移動して行きます。
 自分は右利きなので右回りに下ろして行く方がスコップの使い方が楽なのですが、右回りだと最初は下屋にしか下ろす場所が無いのでどうしても左回りで下ろして行かなくてはなりません。
 右利きの場合、雪をすくって左に投げ下ろした方が楽なのですが、左回りに屋根の端を回るので下ろす場所は右側にあります。場所を広げるためには投げにくいですが右側に投げます。右利きの右投げは実は自分は得意なのです。
 積雪はちょうど縦に3スコップ分でした。大きな豆腐のように四角く切ってスコップに乗せて投げ下ろすのですが、これが縦に3回分という事です。
 雪質は最高級です。最初の寒波で降った雪は一番下に5cm分位でザラメになっていて、そこは下ろす必要のない部分で、その上は一気に降って積もっていて、その間に雨も暖気もなかったので、軽くて締まって均質で新鮮な白い白い雪でした。
 日が経って古くなってくると気温の変化で変質して重くなったり、降る雪の違いで層が出来たりして全体の雪質に差が出来ます。スコップで切り取る時に崩れたりしますので、雪下ろしをしていて気持ち良くありません。
 だから今日の雪質は雪下ろしには最適で気持ち良く下ろせます。スコップでスッスッとキレイに切れて、重さのアンバランスが無いから構えなくてもスコップに乗せて投げ下ろせます。
 雪下ろしなんて退屈だからと、MP3プレーヤーで音楽やラジオを聴こうと思うかもしれませんが、こういう時は何もいりません。雪下ろしは労働ではなくスポーツだからです。無心のままに身体を動かすって気持ち良いですよ。
 家の表側には玄関前のドングリの木が枝を伸ばし、枝先が乗った雪でしなり幾つも屋根に掛かっています。ここは後回しにして左回りのまま迂回して屋根の端の部分を下ろします。
 最後に、中央部から下屋側にかけてが雪が残るのですが、急ぐ時や体力が無い時はスノーダンプを使います。今日は調子が良いので大屋根の雪はスコップで全部下ろす事が出来ました。
 スコップで下ろす方が後での下の片づけが楽なのです。スノーダンプは真下に下ろすので家の近くに雪が溜まってしまうのです。スコップで遠くに、或いは決めた地点に下ろします。段々と屋根端から遠くなるので飛ばす距離も長くなりますが、それは雪をカットする大きさを小さくして対応します。
 次に下屋を下ろします。家人が下屋の周りだけやってくれたので、あとはスノーダンプを使って下ろします。下屋は下ろしたい場所が1箇所しかないのでスノーダンプを使うのは仕方ありません。
 雪の塊の下にスノーダンプを差し込んで、スコップで雪の塊からちょうど良い分を切り離してスノーダンプに乗せて落とします。
 スノーダンプは一度の雪下ろし量が多くて効率が良いのですが、美しくありません。雪下ろしが労働に堕してしまうからでしょうね。それに、取り回しが結構腰に来ます。だから自分はちょっと苦手です。
 ここで意外な発見をしました。裏の杉林の杉が一本、途中から折れて垂れ下がっているのです。天辺だった部分は家の裏の地面に着いています。多分着雪に耐え切れずに折れたと思うのですが、裏の杉の木が折れたのは初めてです。
 折れた時に、うちの下屋にぶつかったのではないかと思うのですが、屋根は雪に覆われているので被害は分かりません。
 幹は折れた所から分断されずにあります。つたなども絡まっているのでそっくり撤去は難しそうです。それに持ち主が分からないのです。でも、家の裏の通路を占拠しているので取り除かなくてはなりません。
 下屋から届く所が太さ15cm位なので簡単に切れるかとおもってノコギリで切り始めたのですが、うちのノコギリが切れなくて中断しました。
 まず、大屋根を一部覆ったドングリの枝の切断と撤去が先です。夏だとハシゴでも届かない部分なので今しか出来ません。これも持ち主不明の木です。夏は西日を遮ってくれるのですが、大きくなったものです。
 ドングリの木はなかなかの成長で剪定ばさみやノコギリを使って枝を刈り取りました。柴が沢山取れました。これを地上に落として枝を引き止めていた屋根の雪も下ろしました。
 再度、裏の杉に取り掛かり何とか切断して下に寝かせました。長さ3m位はありますからそのままでは動きません。枝を下ろしては空地へ運びを繰り返し、幹も二つに切断して何とか空地へ廃棄しました。
 これでもう昼近くになってしまい、昼飯休憩としました。
 休憩後に外に出ると、天気予報通りポツポツと雨が降って来ました。めげずに、重い2段バシゴを引っ張り出して来て車庫の裏手に掛けました。車庫の屋根に上がってみると、雪が母屋の大屋根より少ない感じです。すぐ前のドングリの木が枝を伸ばしたせいでしょうか。去年は同じぐらいだったのですがね。
 車庫は小さいし隣の空地に雪を下ろせるので簡単です。多少、TVのアンテナが身体を動かすのに邪魔になる程度です。
 TVはデジタルになったのでVHFのアンテナは外してもいいのですが、そのままになっています。アンテナ自体が大きいので雪が積もりやすいので邪魔なのですが、FMラジオ用に使えると聞いていたので外さないでいました。かといってFMラジオ用に使ってもいませんが…。
 残りは車庫前の庇の上だけで、これは雪下ろし棒で落としました。後は落とした雪を片付けて終了です。これもスコップを使って雪下ろしをしたので簡単に済みました。
 杉の倒木さえなければ通常は午前中で終わるのですが、午後まで掛かってしまいました。という事でこの冬最初の雪下ろしは無事終了となりました。
 これで大威張りでスノーボードに行けるでしょう。今年は早く行けると思っていたのですが、結局12月下旬になりそうです。今は首が筋肉痛です。明日になるともっとアチコチ痛んでいるでしょうね。スノーボードに行くまでには直るでしょう。