二王子岳と二本木山。
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    2014年11月6日の気持ち

 当初は、去年胎内側からチャレンジしてリタイアした地点への往復を考えていたが、考えるほどにヤブこぎは真平御免と心が折れ断念。その代わり、にしては楽だが二本木山を往復(初)した。


    2014年11月6日12時29分
 二本木山から見る二王子岳裏側

 天気予報通り、昼を過ぎると東側の飯豊連峰は晴れているのに、西側のこちらには雲が出て来た。中間のピークの向うの尾根にオレンジ色の山小屋と青春の鐘の柱が微かに見える。
    
 二王子岳は今回で3回目(去年のリタイアは除く)になります。最初が1989年10月21日で2回目が2001年10月19日です。3回とも秋に登ったのは何故なんでしょうか。
 秋になると登りたくなるのでしょうか。それとも、シーズンの最後になって他に登る山が見当たらなくて二王子に落ち着くのでしょうか。多分後者なんでしょう。
 というのも、自分の住む中越には近くて良い山が多くあるので、下越の遠い山に行くのはなかなか億劫なんです。行く山が無い(同じ山ばかりでは面白くない)と切羽詰まって行く事になったというのが真実でしょう。他人事のようですみません。
 登山口までの移動は3回とも主にR290経由で行きました。余程の事で無いと高速道は利用しません。そのR290ですが、それぞれ微妙にルートが違います。
 1989年はR290から一旦県道で五泉市内を通過し安田ICの先でR49を横断してR290に再会して行きました。2001年はR290と裏道で馬下橋からR49に入り一旦福島方面に走り三川から県道14を北上しました。今年は2001年とは馬下橋まで同じで、その先は逆にR49を新潟方面に走り草水から裏道を北上しR290に入りました。
 往きの片道の記録では、1989年は107kmで2時間30分、2001年は114kmで2時間22分、今年は113kmで2時間29分と大した差はありません。通行時間帯やコンビニの買物具合で変わる数字です。でもこうやって数字に出してみると三川周りが距離もそれほど長くはありませんし、空いている道路で分かり易い道なのでお勧めです。
 R290から二王子神社を目指すと一本道では無いので分かり難いのです。R290を通行し月岡温泉を左に見てその先から右折して二王子神社を目指すのですが、地図を見てもこれがなかなか分かり難い道なのです。カーナビが無ければスムーズには着けません。
 その点、三川から県道14を北上すれば比較的単純な道なのでカーナビが無くても迷わないでしょう。実際、この時はバイクで(勿論カーナビ無し)でちゃんと着いています。このルートは後から気が付いたのですがR49で三川手前を五十島から左折した方がもっと近いようです。
 県道を上羽津田屋(かみはねづたや)付近から南俣方面に東に折れます。ここまで来ると要所に看板があるので迷う事は無いと思います。駐車場まで舗装ですが段々と道が狭くなります。山に入ると車1台分の幅しかありません。すれ違いをする場所もあまり無いのですが、対向車には遭った事がありません。通常は登山者以外は来ないようです。
 最初に二王子岳に登った時はインターネットも無く、よく調べないで行ったので、駐車場から登山道があるのかと探してしまいました。今は、立派な二王子神社の前が登山口なのは誰でも知っているでしょう。
 二王子神社の前に炊事場やトイレがあります。広場にもなっていて祭りや盆踊りでも出来るくらいの広さです。登山ポストもあります。
 最初は水路沿いに歩きますが、この水路は底が白い砂が敷き詰めてあり水が奇麗です。自然に砂岩?が砕けたものが流れて来ているのでしょう。
 登ると分かりますが、山自体がこの岩で出来ているようで水をろ過する機能があるのでしょう。池(池塘)も何ヶ所かあり、水場も登山道沿いに2箇所あります。意外に水の豊富な山ですね。その割りにグチャグチャした道が少ないのはこれも砂岩?のお陰でしょう。
 二王子岳の標高は1421mと県内の山では中堅クラスですが、上りのコースタイムはガイドブックだと3時間30分、登山口の表示だと4時間とあるように、行程が長い山です。
 全体に傾斜の緩い山で、一歩間違えば谷底に落ちるというような場所も無く、時間に余裕を持てば老若男女を問わず誰でも登れる山です。
 水場は登山口の二王子神社と、三合目の避難小屋脇と、七合目の先で三王子神社石祠の手前の道脇にあります。
 山小屋は三合目と頂上にあります。両方とも無人です。
 二王子岳の頂上は飯豊連峰を眺めるためにあると言っても過言ではないほど良い場所にあります。今日は良く晴れて南の大日岳から少し奥まった飯豊本山、正面の北股岳そして北の杁差岳(注)までバッチリです。ただ、青春の鐘(今日は無い)の鳥居が眺望の邪魔をしています。(注、「杁」は正しくは木辺に八)
 二王子岳での昼食の後、二本木山へ向いました。二本木山へは九合目近くの分岐から入ります。そこから変なものが見えました。二本木山の西側の斜面の一部が、万年雪のような残雪があるように見えるのです。こんな低い所に万年雪があるはずもないし、そこだけ大量に雪が降るわけもないし非常に不思議でした。(下の写真)
 登山道を歩いて近づいて見たら、草原地帯の枯れた草に少々の雪が残っていて、まるで雪渓が一部溶けて土が出て来たような色に見えたのです。もっと近づいて見たかったのですが強力なヤブで入れませんでした。
 この上が二本木山だと思ったらまだ先なのでガッカリしました。ニセ二本木山ですね。分岐に1kmと表示があったのでなかなか遠いですね。
 やっと着いた二本木山はザビエルの頭のように周りを潅木が囲っていて中央が刈り払いされ手製の表示杭がありました。ちょっと離れた所に三角点も見つけました。二王子岳より3m高いのですが、眺望は二王子岳に負けます。
 今日は自分が最初の訪問者のようで、途中の残った少ない雪の上にはカモシカの足の他はありませんでした。まあ、どうしても来なければならない山でもありませんが、一度は来てみると良いでしょう。
 今日の記録は上り2時間16分、下り1時間52分でした(二王子神社基点で二本木山往復を除く)。2001年10月は上り2時間3分、下り1時間38分です。1989年10月は上りは2時間26分、下りは1時間44分です。
 今日は、五合目まで後続者に追われ頑張った割には2001年10月より遅い記録でした。普通に歩いていたら1989年10月の記録より遅かったでしょう。それが証拠に、下りは1989年10月より遅かったですから。
 2001年は50歳、1989年は38歳でした。自分の体力の中興のもととなったプールも止めてしまいましたし、体力の盛りは過ぎてしまったと素直に認めてしまいましょう。今年63歳ですからね。でも杖をつくような登山は絶対やりません。まだまだGパンで山に登りますよ。
 ところで二王子岳は神社があるように信仰の山ですよね。途中に石祠だけですが一王子神社と三王子神社があります。行った事はないのですが、地図を見ると北側のニノックススキー場近くには王子神社の表示があります。この関係性は何でしょうか。
 何故、二王子神社だけに立派な神社(建物)があるのでしょうか。そして二本木山との関係はどうなんでしょう。「二」という数字が一番強いというトランプゲームの大富豪みたいな決まりがあるのでしょうか。興味があったら調べてみて下さい。そして自分に教えて下さい。