菱岳南稜笹薮濃い。
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     2008年5月1日の気持ち
      2008年5月1日 
   西山見はらしからみる菱ヶ岳。
 寝転んでいる表示板。自分もこんな
 日は寝転がって空でも見ていますか。
 この先、困難が待っていたとは知る
 由も無し。
     
 森の中のイワウチワのお花畑を抜けると笹原でした。視界が開放された気持ちの良い笹原です。歩いてみると笹が高く足元が見えません。目の前の野須張峰までは緩い勾配で一直線だったので迷う事も無く着きました。
 野須張峰から西山見はらし、そして菱ヶ岳の間も笹が濃く強引に歩きました。道を外れそうになるたび修正しながら歩きました。手で笹を掻き分けて見ても道なのかどうかがハッキリしません。うっすらと道のようだと判断し進みます。これはもう道とはいえません。カンの悪い人なら迷ってしまうような笹薮です。薮は笹も丈高く、潅木も茂っています。メガネをしているのに目に小枝が入ります。暑いので半そでだった腕は後で見たら切り傷ミミズ腫れだらけでした。薮のせいでブヨは寄り付けないのが唯一の利点でしょうか。 
 その後に最悪のシーンが待っていました。小雪渓に行き当たった事です。小雪渓に入ると歩きやすいのですが、出口が分かりません。薮が濃い上に、雪渓が笹を倒しているので道が全く見えません。先が見通せる場所ならいいのですが、見通せないと道らしきものと思った所を行ってみるしかありません。それで、1回道に迷い、薮の中を道がありそうな方向へトラバースして復活しました。小雪渓はいくつもありその度に注意深く辺りに道を探しながら歩きました。最後の上りになって笹薮が無くなるとホッとしました。
 還りは足跡があるからと思っても、往きにあれだけしっかりと付けた積もりの足跡が解けて丸くなって形が見難くなっていました。還りも注意深く探しながら戻ってきました。
 時期がもっと早く残雪が大きくある方が道に迷う事はなく歩けると思います。時期が少し後で雪が消えた方が、今日みたいな小雪渓が残っている状態よりも間違いは少ないと思います。決して文句を言っている訳ではありません。今日登ったからこそ色々な花見が出来たのですから。
 それにしても、野須張峰から菱ヶ岳の間は道が薄いために初心者が初めて歩くコースではないと思いました。去年登った荒川山から金鉢山への道の方がまだハッキリしていました。あの時は半薮こぎだと思いましたが、きょうは本当の薮こぎでした。