泣き言。
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     2009年7月11日の気持ち

    2009年7月11日大崩平にて
    (守門岳吉ヶ平ルート途中)
    アミハリまであとどのくらい?
見晴らしの利くはずの田ノ倉乗越からも守門山稜は勿論、行く手の道もガスって見えなかった。ここでも何処に向かえばよいか判らない。  
 愚痴らせていただきますが、自分だって去年より水っぽいこんな状態のルートを登りたくは無かったのです。でも、梅雨の晴れ間となる、と前夜の天気予報でハッキリと言っていたので登る決意をしたのです。もう7月前半では最後のチャンスと思ったのです、これを逃したら悔やむどころか7月には登れなくなると思ったのですよ。梅雨時は切羽詰りますよね。前日までの雨で水っぽい事は承知で当日だけでも晴れになれば何とかなると思ったのですが、天気予報に騙されまたしてもリタイヤのこんな体たらくです。笑ってやってください。
 そもそも、自分にはこのルートに取り組むキビシさがまだ足りなかったのです。去年より悪路なので歩きが遅くなったり、又は迷ったりして時間を使ってしまい、やっとたどり着いた大崩平では転回点の予定時間に達して、たとえ道が分かったとしても時間的にも体力的にもリタイヤは当然だったのです。反省です。 
 最初に川原を通るルートでは岸から道に戻る地点が分からず行き過ぎて本当の薮こぎをして戻り、桂のへつりからの渡河は去年よりは水量は多いものの何とか渡りきりましたが、上合沢出合いから先の支流の沢を渡る所では、支流の沢の水量が多く、本流の沢と勘違いして渡らずに道を探して時間ロスをしてしまいました。
 その先は沢のような水の流れる道を登るのですが、他にも同じように紛らわしい水の流れる所があるし、踏み跡も不明瞭で迷いそうになりました(帰りでは何度も迷い、行きつ戻りつしました)。しかも、ゴロ石や泥や岩ゴケや木の根で滑るのに、身体を押し上げるためのつかまり所も少なく何度も転んだ難儀な道となりました。今年は水が多いので去年よりグレードアップした道でした。
 雨や川の増水後の為に悪路になっただけではなく、目印の赤リボンが流出したり、水の通路が出来て草をなぎ倒し道のように見えたり、草露だけでなく小雨も降りメガネは濡れ曇り、場所と時間や感想を書き留める手帳もグショグショ、カメラ(一応防水)もレンズ(カバー)に水滴が付いて拭きながら(乾いた物が無いので指でぬぐって)の撮影で、フラッシュをたくと、気が付かないうちに霧(最初はガスの中にいるのに気が付かなかった)の中に入っていて画面は真っ白になってしまったりと散々でした。
 まあ、泣き言はこのくらいにして、冷静にこのルートを考えると、大崩平までしか行っていませんが、困難な道だからこその自然がたっぷりでこの時期でも花が多く変化に富んだ魅力的なルートといえますよ、ほんとに。
 自分のような者が単独で通れるのは、雪の影響の少ない残雪期の終りで草が伸びきらない前と思って同じ時期にまた挑戦し敗退しました。でも、大崩平に意外に大きな雪渓があったのは驚きでした。今年は秋にでも別ルートから守門に登って、アミハリから大崩平に下りてみようと思います。来年の為の下調べです。来年こそは天候に注意して時間もさらに余裕を持って自分用の赤リボンも用意して3年目の挑戦をしてみたいと思っています。