慣れ。
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     2009年8月20日の気持ち

       2009年8月20日
    最初の岩場尾根から前ーと
    荒沢を望む
 この岩場には知らない花が多く咲いていた。この季節だからこそ見ることが出来た。上りでは余裕が無く、下山時に花を撮影した。
 荒沢岳は16年ぶりに登りました。県内でも有名な山なのにこんなにブランクがあるとは自分でも意外です。
 山は月に2回程度登っているのですが、1回は登っていない山や登っていないルートを探して登り、もう1回の方は面倒の無い山や登りやすい山を選ぶ傾向があったのですね。荒沢は友人達と登るにしてもキビシイ山ですから選びにくいのは確かです。
 じつは16年前に登ったのが唯一の登頂で、その前に確か2回ほどリタイヤしているのです。一度は登山口を間違えて中荒沢の雪渓の上まで行って登山道が消滅し、空しく雪見物をして帰った事と、もう一度は荒沢を甘く見て今回みたいに遅く出て前ーまででバテてリタイヤしてしまった事です。
若い時でしたがその頃はあまり山には登らなかったし運動もしなかったので、荒沢のような山ではバテて当然だったのです。
 今回はバテもせず、足がつりもせず、後日筋肉痛にもならずにいられたのは、こまめな給水とエネルギー補給が要因ですが、5日前にも神奈山に登っている身体の慣れが功を奏したのでしょう。
 やっぱりブランクがあると身体が平場を普通と思うようになってしまって、次に登る時には登りながら山に慣れていくので、まるで、忘れやすい後輩に同じ指導を繰り返すようなもどかしさがあります。せいぜい1週間以内に次を登ると調子良く登れるようですし、逆に1ヶ月以上あけると足の裏さえ柔らかくなってしまい、靴や靴下に負けてしまいます。
 新潟県に県外から登山に来る方は、1度に2山3山と登って行きますが、慣れているのでしょうが、あれは結構な強行軍ですね。しかも、自身の気分や体調や天候に関係なく予定で動いているので他人事ながら心配になります。それに1日2山も登るツワモノもいるようなので、余計なお世話でしょうがその人の無事を願うばかりです。
 この間テレビを見ていたら、毎日5合目から富士山に登る熟年男性がいました。夏山シーズン中の晴れの日だけ登るらしいのですが、取材の日はテレビクルーは勿論、若い登山経験者さえ引き離して登っていく様はスゴイの一言です。富士山から降りた後も、歩きを充分に堪能出来なかったようで近くの金時山だったかに登っていました。もう、慣れてしまって富士山に特化した身体になっているのでしょうね。
 そういう身体をうらやましいと思うよりそういう身分をうらやましいと思った自分でした。そう思ってしまってから、自分がイヤらしいと思いました。ここで凡人の為の格言「ヨソはヨソ、ウチはウチ」。凡人で無い人は奮起して人生を変えていってください。