フォルツァバッテリあがり。
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     2010年5月21日の気持ち

       2010年5月21日
    1094m(多分)のピークにて
 長野県飯山市桑名川から牧峠を目指すが、途中から残雪でフォルツァは通行不能。仕方なく雪の車道を歩き出すが小一時間かけてやっと牧峠に到着した時には時間的に関田峠まで行けるとは思わなかった。その上、途中の大雪渓で道を見失った時は関田峠はもちろん梨平峠さえも難しいと思った。それが意外に快調に歩けて残雪の信越トレイル(ホンの一部分)を独り占めして充分楽しめた。
 道路の残雪のためフォルツァでは牧峠まで行けず、予定外の時間がかかるため気が急いていたのでハンドルロックをせずに出発しました。すぐに気が付いて戻ってハンドルロックをしたつもりで再出発しました。
 牧峠に上るまで余計な時間がかかり時間的にキビしい行程で、しかも大雪渓で道不明になりながらでも関田峠までの往復を計画通りに達成した誇らしい気持ちの自分が、戻ってみたら、まさに冷や水を浴びせられました。それは、フォルツァのキーがONになっていて、バッテリーが全放電してしまっていたからです。キーをONにするとヘッドライトやメーター灯が点いて分かるはずなのですが、日向に置いたためと向きを帰る方向にしたために出発時に気がつかなかったのです。すぐにOFFにして、しばらくしてから電磁ロックのスイッチを入れてみますが、ウンともスンともいいません。
 フォルツァのキーはキーレスエントリーで、微弱な電波を発生するリモコンを身につけていれば(が近くにあれば)、本体のON、OFF、ハンドルロックのキー操作を出来るタイプです。対応を検討しようにも取扱説明書は電磁ロックのボックスの中で、ヘルメットやジャンバーも電磁ロックのシートの下で取り出せません。
 幸いにもケイタイ(au)はつながるので、バイクの任意保険に入っているチューリッヒに電話しました。財布に電話番号や証券番号の書いてある「事故・故障受付カード」を入れていたのも助かりました。電話に出た者はバイクは詳しくないようですが「バッテリーがあがった」という事で、レスキューサービス(無料)を頼みました。この時は到着まで1時間くらいかかるとの事でした。ただ問題があり、バッテリーあがりのためにシートの電磁ロックが解除出来ず、シート下のバッテリーに充電する事が出来ません。ちょうど、山作業?の人達が軽トラで上って来ましたが、バッテリーが出せないので、バッテリーケーブルを持っていたとしても充電出来ないので助けを求めませんでした。
 自分で出来る事はと考えたらハンドルロックはしていない(していたらバッテリーあがりにはなっていない)のでフォルツァは惰性で走ることが出来るようだし、ここは山の中腹なので重力で下る事が出来ます。ブヨも寄ってきたのでノーヘルで帽子をかぶりザックを背負い、ブレーキをかけながら、曲がりくねった坂道をブレーキを多用してスピードを押さえて駆動系を傷め(るかどうかは分からないが)ないようゆっくり下りました。
 「なべくら高原 森の家」まで下りました。まだ走れそうですが、来てもらうのに分かりやすい場所としてこの前で待つ事にして、またチューリッヒに電話しました。レスキューサービスからも電話があり「小田切車体」といい、ジープで向っていると言います。
 バイク専門のレスキューではなく、また、バイクを積めるような車でもないというので心配になり、去年点検と不良部品の交換をしてもらった「ウイングショップヤマダ」(購入は長岡のレッドバロンだが信頼出来ない)に電話をしました。バッテリーあがりの時の対応を聞いたら、フォルツァには電磁ロック解除のキーが付いていて、それを電磁ロックのない方のボックスのフタを開くと鍵穴があるので差し込んで回すと電磁ロックが解除するとの事でした。
 ああ、そうなんだ。すっかり忘れていました。そのために、財布の中にキューブのスペアキーと一緒にフォルツァのそのキーも入れていたのです。早速取り出して操作するとロックが解除しました。これが分かっていれば、地元の人にバッテリーケーブルをつないで直してもらえたかもしれません。今その前にいる「森の家」は、中規模の宿泊施設でバッテリーケーブルがありそうですし、人も出入りしています。
 と、思ったところでレスキューサービスが到着しました。飯山市ではなく中野市から来たそうです。チューリッヒに連絡してから約2時間かかりました。これは時間がかかり過ぎるなどと怒れません。自分が悪いのですから。明るいうちに(長岡に着く頃には暗くなりましたが)フォルツァに乗って帰れるだけでも御の字です。
 行動と記憶で二つのミスを犯すなんて、いよいよ我が脳味噌はイカれて来たかな。それでも万が一のために財布に入れておいた、チューリッヒの「事故・故障受付カード」とフォルツァの「電磁ロック解除キー」は役に立ちました。これらが無かったらもっと大ごとになっていたでしょう。それにケイタイを前夜充電しておいたのも良かったようです。電池切れにならずに何度も電話出来ましたから。