佐武流山膝痛打。
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     2010年10月23日の気持ち
 登山口は長野県でも頂上は新潟県でもある訳で、日帰りの新潟県の山を標榜するこのHP主人としては、行かない訳にはいかない。この日は全国的な秋晴れ。佐武流山も秋晴れの爽快な登山だった。
       2010年10月23日
 西赤沢源頭(切明と苗場山の分岐)
下りの11時54分に苗場山からの縦走者(壮年?男1名)とちょうど出会った。苗場山頂上を朝7時に出てきたと言う。白砂山を目指すが今日は行ける所でビバークするとの事。スゴイね。
 佐武流山のガイドブックには、下りではネマガリタケの根で滑るので注意するように書かれていた。そういう事を知っていてもやってしまうのが人間(自分に限らない)というものです。
 水無尾根の下りで数回転んで、最大の衝撃のものがその後に待っていました。
 滑った瞬間に左に転ぶと確信して、左手がねじれた形で身体の左側面に潰されると思って、左手をさっと避難させて、良かったと思った時、受身無しに地面と衝突し、しかも地面には岩の頭が出ていて、もろに左腿にぶつかってしまいました。
 痛くてフリーズして3秒して復活しました。痛いとか言いません。他に誰もいないので同情を誘えないし、言っても痛みが無くなる訳じゃないのでムダだしね。子供が転んでも大人がいないと泣かないでスックと立ち上がるのと同じです。だいたい、転んで痛いのは3秒で復活する(させる)のが自分のルールです。
 ところが、佐武流山を殆ど下りかかり、檜俣川までもう少しという段の所で、左に動くものを発見してそちらに気をとられました。ちょうど低い岩と岩の狭くなった道を通ろうとしていた時です。右の岩が尖って突き出ていたのに草と苔で見え難かった事もあり、まともに右膝を岩に痛打しまいました。
 この時はさすがに3秒ルールは効きませんでした。5分間動けませんでした。痛みで気持ちが悪くなり、冷汗が出てきて、日の当らない森の中で汗が冷たくなって、さらに気持ち悪くなりました。5分して痛いけど気を取り直して、まず水を飲んで自分を落ちつけようとしました。骨が折れてはいないので、打撲だけだとやっと理性的になれました。
 この後、檜俣川までの下りで左足が滑り、右足で踏ん張った時に膝を捻ってまた痛みでフリーズしました。でも1分で復活。下りは要注意です。落葉が木の根を隠してトラップがそこらじゅうにあります。あまり用心して下りるので打撲した左腿までつりそうになりました。
 檜俣川の渡渉やその後の林道への登りや林道歩きは右膝に問題ありませんでしたが、最後の近道登山口までの山道は、落ちた枝で杖を作ってついて歩きました。それでも下りで左足が滑りそのたびに右足に痛みが走りました。
 痛打したのが帰りの、殆ど下りてしまった所で良かったです。上りの途中だったらどうだろう、頂上まで登れたかどうか分かりません。登れても下るには相当の痛みと時間が伴う事が予想されます。
 もっと重い事故で山の中で動けなくなったらどうするかとか、その時ケイタイがつながらなかったらどうするかとか、今日は登山客が大勢いるが、誰もいなかったらどうするかとか考えてしまいました。
 今日の登山は、わざと人の多い土曜日にしたのですが、それは最近熊の活動が盛んで、熊避けのためにも他に人が多い日にした訳ですが、熊以外の事故の場合でも一つの安全策となりますね。
 あまり人が多い山は好みませんが、今日の佐武流山のように全部で10人程度の登山客ならちょうど良いかもしれません。