巻機山ヌクビ沢コース。
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     2011年10月21日の気持ち

登山予定だった8月から南魚沼市役所や観光協会に度々電話して来たが、沢コースが通れるとの情報は無かった。先月の市役所のホームページには、注意して通行可能と載っていた。で、今日決行。


      
      2011年10月21日(金)
         二俣手前
前方には右のヌクビ沢と左の割引沢の分岐が見えて来た。ここまで充分に沢を楽しんだが、まだまだ先を楽しめるという。有り難い。右に避難道からの道が来ているはずだが眼中に無かった。正面の天狗尾根の上のとんがりは、あれこそ天狗岩か。
 巻機山を19年ぶりに登って、しかも始めてのヌクビ沢コースを登って百聞は一見に如かずを実践して来ました。
 まず、全般に渡って場所名の表示は無く赤ペンキの丸印や矢印だけです。それでも印を見落とさなければ稜線までたどり着きます。自分がそうでしたから。初心者が現在位置を特定するには下調べをして詳細な書き込みをした地図を持っていかなくては分かりません。或いはGPSと地図とかが必要です。
 尾根コースにあった東京学芸大登高会の五勺毎の標柱は無くてもよいから、沢コースの方の表示の充実をお願いしたいと帰り道で思いました。
 沢コースの表示のペンキマークは重要で、通常の登山道では疲れたら下だけ見て進めますが、沢コースではそうはいきません。苦しくても顔を上げてペンキマークを探しながら進まなくてはなりません。そのペンキマークがあれば良い方で、しばらくは見当たらないで進む事もありました。
 マークがあったのに見落として違う方向に進んでしまって次のマークが無く不審に思って戻る事もありましたし、そのまま進んで正解だった事もありました。沢コースは岩の上を歩くので草を踏みつけるような跡がありませんが、よく見ると岩に泥の足跡が薄く残っています。それも手掛かりです。
 一つ言えるのは、秋の晴天続きに登った昨日は足も身体も濡れる事は無かったと言う事です。つまり、沢が増水しているのでない限り、足や身体が濡れるようなルートは正式のルートでは無いので、そこで間違いだと気付くべきだという事です。
 二俣まで行って充分に沢を堪能したと思ったのに、まだそこから稜線まではそれまでの倍の時間がかかりますが、そんなに沢を堪能したくないという人には二俣まで避難道で行って、二俣から沢コースを楽しむ事をお勧めします。それでも楽ではありませんが面白いルートだから山好きには経験して欲しいと思います。
 桜坂駐車場の地図看板には、吹上の滝、アイガメの滝付近は足場が悪いと書いてありますが、そこはまだ鎖やロープがあり良い方です。行者の滝の登りとヌクビ沢源頭からの稜線への登りでは足場や手掛かりが少なくもっと危険です。
 とは言ってもヌクビ沢コースは沢登り専門家でなくても楽しめるルートです。ただ頂上に立てば良いという尾根コースよりも、行程を楽しみたいという人には持って来いです。ただ1回だけ沢コースを経験した自分が言うのは僭越ですが、ヌクビ沢初心者が未経験者に言っていると思って許してください。
 今回は秋も深まり残雪は無かったのですが、夏の残雪時期にはどうなっているのでしょうか。新潟福島豪雨で夏の予定が秋に繰り延べになりましたが、次は夏に登ってみたいですね。さて何年先でしょうか。