小松原綿菅湿原。
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     2012年7月27日の気持ち

秋山郷の見倉集落から金城山(かねしろやま)を経由し小松原湿原を往復してきました。小松原湿原はワタスゲの実が満開で、キンコウカが色を添え、赤くないアキアカネが飛んでいました。カルガモは池塘で子育て中でした。


      
     2012年7月27日(金)
    小松原湿原上屋敷にて

場所は上屋敷(上ノ代)と呼ばれる辺りで小松原避難小屋に向っています。正面の山は右から黒倉山、小松山、日陰山だと思います。今回は避難小屋で昼食をとり同じ道を戻ります。
 7月も下旬になって今月初めての山です。前回の稲包山から1ヶ月以上が経ちました。天候とか、最近ではこめかみヘルペスのせいにしたいですが、実際はちょっとした油断、怠け心です。7月上旬には山に行こうと思えば行けたのです。
 言い訳を言えば6月末のガスに包まれた稲包山のあとだったので、もっと天気の良い日をと高望みしてしまったのですね。まだ、梅雨の最中だというのに。
 そういうわけで今日は久しぶりの山歩きです。身体もなまっているので、負担をかけ過ぎないように往復の移動はフォルツァではなく、コルトプラスにしました。こめかみヘルペスもほぼ治り、もうヘルメットが被れそうですが大事をとって4輪での楽な移動です。津南の奥の秋山郷は近くはありませんからね。
 今朝は6時に出るはずが昨夜落札したヘルメットの支払いなどの手続きで遅れてしまい、しかも、「オードリーのオールナイトニッポン」(録音)を熱心に聴き過ぎて小千谷で道を間違い(よく通る道なのに)、その上、計画表の移動時間が少なめに間違っていて、結局、見倉トンネル駐車場に到着したのは、予定より43分遅れでした。
  見倉トンネルの先の道はまだ大赤沢にはつながっていないはずですが、車が何台も通ります。工事車両でしょうか。トンネルの駐車場には他の車は1台もありません。今日も一人旅のようです。東屋もあるのですが、まだ山の陰になっている駐車場で仕度をして出発しました(トイレや給水設備はありません)。
 駐車場からの道はすぐに大赤沢への旧道(歩道)に出て、右折するとすぐに大栃分岐があり、その次に風穴があり涼しい風を感じました。その隣に苗場山登山口と書いてあるような薄汚れた角柱の標識がありました。
 ここを上がって行くようなのですが、道が雨の流れ落ちる所と一緒になっていて、最初はドンドン上に行ったら道では無くなりました。一旦戻って旧道を探しましたが登山道はありません。登山口の標識に戻ってよく見たら3mくらい上の右に道がありました。ちょっと草で気がつかなかったのです。9分ほどロスしてしまいました。
 尾根に上るまではブナ林の九十九折の急登となります。尾根に上ると一旦平坦な道になりますが、森の中であるのは同じなので眺望はありません。やがてそれもまた急登になり、急登が緩やかになってくると金城山(かねしろやま)の頂上付近になります。
 金城山の頂上付近はピークと言うには緩い二つの出っ張りがあり、地図によると奥の方が高そうですが小さな泥地になっています。本当の頂上の三角点は左の森の中にあるようですが、そこまでの道は見当たりません。
 金城山の下りは最初はトラバースで、後には急下降で下り最低点に着き、緩いアップダウンの先の幅2mくらいの沢を渡ります。この沢は黒滝川の源流のようです。自分は沢の水は飲みませんがここが地図上の水場のようです。見た目の水質は汚れてはいないのですが清流とは言えません。渡り石がヌルヌルしていますから、湿原の養分が流れて来ているのかもしれません。
 小松原湿原への最後の上りでは疲れが溜まり休み休みの登りとなり、傾斜が緩やかになり小さな泥地も幾つか過ぎて、やっと森から草原に出ました。ワタスゲの綿毛が沢山揺れていますが花は見えません。最初の湿原に池塘は見えませんが、少しぬかるんでいます。木道は無いので歩いた跡をたどります。小さな林をくぐると中屋敷(中ノ代)分岐の湿原に到着です。

 いよいよ木道歩きですが、木道は歴史を感じさせる風格を刻んでいます。と言うか壊れている部分があるので要注意です。ピーカンの日向ですがあまり暑さは感じません(帰ってから見るとTシャツから出ていた腕は真っ赤に焼けていました)。やっぱり高原ですね。
 写真を取りながら、見物しながら小松原避難小屋に向いました。中屋敷の端で林の中を少し上がると上屋敷になります。今日は独り占めかと思ったら避難小屋方面から来た熟年男女のハーレム組(男一人に女数人)と行き会いました。苗場山に登って来たのでしょう。
 上屋敷の端から少し下りると水の少ない小沢を渡り、小松原避難小屋に着きます。三角形の小さな二階建ての小屋です。扉を開けると宿泊者のザックや装備が出したままで散乱していました。宿泊者は近くを散歩しているようです。
 登り始めるのは予定より遅かったのですが、到着は38分早く着きました。でも、日陰山(三の山)に行く気力は無かったので、ここで戻る事にして小屋前で昼食にしました。
 平場では珍しくありませんが、帰りの上屋敷ではカルガモを見ました。去年の白馬岳であったライチョウといい、これも一人で静かに歩いているお陰ですね。