苗場山祓川道。
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    2018年10月22日の気持ち

 待ちに待った秋晴れの日。しかも前日も晴れ。神楽峰までなのにお汁粉道が続くのは氷や霜や霜柱が融けたからのようだ。道は岩や石がごろごろで平坦な所が無い。それが霜や泥で滑る。木道も滑る。

    2018年10月22日9時48分
     雷清水から苗場を望む。

 神楽峰から80m下って200m上り返す、まだ下りの途中。いつの間にかの頂上ではなく、山を見ながら上れる幸せってあるね。

     苗場山雑感


(写真は10時32分苗場山東側湿原)

 苗場山はまだ3回目です。1回目は同じ祓川ルートですが、昔過ぎて写真も記録も記憶さえもおぼろげです。2回目は2005年10月で、小赤沢三合目からでした。早く着いたので呆気なかったですが、さすがに祓川ルートは歩きがいがありました。2回目とはいえ覚えていないので初めてと言ってよく、新しい山を登れた満足感がありました。 

 苗場山にそれほど登っていないのは、自宅に近い守門、浅草や、越後三山よりも遠いので、妙高と同じように足が向かなかった面もあります。でも、新潟県にいるのにそんな事を言ったら県外の人に申し訳ないですね。まあ、楽な山ばかり登っていたのですよ。
 長岡自宅から祓川ルートの登山口の第2リフト駐車場まで93km2時間35分(一般道)はやはり遠いです。往復で5時間を越えます。この日は朝5時に家を出て夕方5時に帰って来たのです。計算し易いですね。12時間労働です。実働はもっと長いのですから疲れます。まして登山日前夜は嬉しくて寝不足ですしね。前夜車中泊も充分に眠れませんし疲れます。楽したい気持も分かるでしょう。(写真は7時17分第2リフト駐車場)

 苗場山も予定表を作りました。以前は毎回作っていたのですが、最近は行程の長い山だけにしました。予定時間に満たない時はリタイアするためです。コースタイムはガイドによって違うのですが、往きはその3割引、帰りは2割引で計画しました。それが往きは3分早く、帰りはなんとピッタリだったのです。歩みを調整した訳ではありません。

 往きは同じくらいに出た若者(男)を最初の車道で追い越して、和田小屋近くで車道を歩いた自分を若者(男)はゲレンデを直登して迫ったのですが追い付くに至らず、和田小屋前のゲレンデでやはり少し先に出た若者(女)が写真を撮っている所を追い越しました。岩石の道を歩いている時に後から追い付いてきた気配がしました。若者(男)かと思ったら若者(女)でした。追い越して貰いました。見るとローカットの靴で霜で滑り易い石の道を上って行きました。

 自分のピークは6〜7年前と自覚しているのです。もうガツガツと登る気力はありません。今は安全第一です。でもなるべく休まず登るのがモットーです。その後は若者(女)にも追い付かず、若者(男)にも追い付かれずでした。男よガンバレ。

 苗場山は他に1回目の下山に使った赤湯からのコース(直接上る昌次新道と赤倉山を周るコース)と和山からのコース、大赤沢からのコースと、途中小松原湿原を通る見倉と中里方面からのコースがあるようです。今も通れるかは未確認ですが、まだまだ歩いていないコースがあるので楽しみではあります。

 それに新しく田代原から神楽ヶ峰に上るコースが出来たのですね。これはドラゴンドラや田代ロープウェーを利用して登山するコースのようです。神楽ヶ峰近くの分岐にはたしろ高原まで5.2km(約2時間)となっていましたから、同じ分岐から和田小屋位の距離でしょうか。あまり時間短縮にはならないようです。それにゴンドラなどの運転時間が決められているので、時間厳守ですね。
(写真は9時34分田代原分岐)

 登山で心配なのがトイレです。大の方ですけど。他人が使ったトイレには嫌悪感があります。なるべく自分の家でして来ます。せいぜい許せるのがコンビニのトイレです。でもなるべくしませんけどね。実際、この朝湯沢のコンビニ前の車内で朝食して、出そうと思えば出せたのにしませんでした。それでも無事戻ってこれました。その潔癖さも日帰り登山にこだわる理由の一つです。

 万太郎山の沢登りで滑落して骨折したというニュースがありました。沢登りの人たちは大をどうしているのでしょうか。持って帰っているのでしょうか。いや、そこまではしていない気がします。せめて埋めているのでしょうね。でも沢に流れ込まないようにしているのでしょうね。気になって仕方がありません。クマなどは尾根付近のフンをよく見ますから自然には気を使っているのでしょうね。
(写真は7時18分第2リフト駐車場)

 神楽ヶ峰は登山道から数歩で上れるのですが、ヤブに囲まれています。道に戻ろうとしてみるとティッシュが落ちていました。使用済みのようです。神楽ヶ峰はトイレではないのですよ。登山口に無料トイレと頂上のヒュッテに100円トイレがありますが我慢出来ないのは仕方ありません。女子だと思いますが、ティッシュくらい持ち帰れないのでしょうかね。ザックにビニール袋を提げている女子もいましたけどね。

 ちなみに自分は全行程で各種飲料を合わせても1リットル位しか飲まなかったので、トイレは行き帰りに登山口で用を足しただけでした。真夏は熱中症が心配で倍以上は飲みますから、どうしても途中でしてしまいます。男は簡単で良いと思っていますが、意外に女だって素早いのかもしれません。自分がした大も小も持って帰らなくてはならない山もありますから、苗場も変わるかもしれませんね。

 苗場山には苗場山頂ヒュッテと遊仙閣という二つの山小屋があったのですが、小さい方の遊仙閣を見ませんでした。確か頂上近くにあったのですけどね。営業を辞めたようですが建物も取り壊したのでしょうか。2005年10月に登った時には営業していたようでしたし、それほど古い建物ではなかったように思ったのですが、大人の事情でしょうか。

(写真は10時42分苗場山ヒュッテ)

 祓川コースは約50年ぶりとなるのですが、多分50年前はこんなに荒れていなかったと思うのですが覚えていません。神楽ヶ峰までの道は石や岩が表出しています。表土が洗い流された結果と思うのです。その為、歩き易くしようと木道や木階段が付けられています。木道は元々湿原に人が入らないようにする為のものと思っていました。今は各地で荒れた登山道を歩き易くする為に設置されています。でも、それで良いのでしょうかね。(写真は9時5分中ノ芝手前)

 最近の山ではクマ鈴の代わりにMP3プレーヤーでオールナイトニッポン(録音)か宇多田さんを流しています。クマ鈴の代わりなのでスピーカーで流すのですが、苗場山は登山者が多いのでスピーカーは迷惑だとイヤホンを持って行きました。米山のコースの一つではラジオ禁止と表示してある所もあります。自分も自然の中でラジオの音を聞きたくないのは分かります。往きには余裕が無くてMP3プレーヤーを聴きませんでしたが、帰りは星野源さんのオールナイトニッポンを聴いて下りました。始めての星野源さんでしたが、スペシャルウイークで生田斗真さんがゲストだったので通常の星野さんが聴けませんでした。

 やっぱり土の道に戻すのは無理なのでしょうか。土留めを考え、コンクリートでもなんでも最新技術を使って、環境に即した半永久的な登山道を作る事は出来ないのでしょうか。自然石のような砂防ダムを作る技術を持っているのですからね。一度ではなくても、少しずつでも良いのです。祓川コースは中ノ芝近くまでリフトが来ています。工事中はリフトの点検道を使わせて貰うとか出来そうですけどね。まあ素人考えですけどね。(写真7時47分和田小屋前ゲレンデ)

 来年の3月15日まで登山道整備工事中なんですね。登った時は何の工事もしていませんでした。工事らしきものといえば富士見坂にスコップが3丁あっただけでした。内容はやっぱり木道の敷設なんでしょうね。

 それはともかく、冬にスノボで来たい気にはなるのですが、遠いですし東京者に混じって滑るのは気後れします。多分リフト券も高いでしょうしね。